あせってはいけないお話
このあいだ、小野先生にこんな話をお聞きしました。内容をかなり忘れてしまったので、まちがいもあるとおもいますが、あしからずご了承下さい。
とある中学の校長先生なんですが、この方はご自身も武道をされていたらしく、秘伝掲載の高岡先生の記事を毎号読まれていたそうです。ファンという方は誤りかもしれませんが、とまれ、学校の部活動の指導にあたって、高岡英夫の指導を取り入れたい、ということで、同じく武道出身の小野勝之先生の白羽の矢形たったようです。
先生はとても武的な方で、生徒の指導も――だそうです。そんな中で小野勝之の挑戦は始まりました。
話から想像すると、体育館に生徒が集まり、その周囲に学校の先生たちが並んでいたようですね。中には校長先生もいらっしゃいます。おそらくは、高岡英夫の弟子がきた。みんなよく話をきいておくように、というようなお触れでも出たのでしょうか? 生徒はふだんどおり。きちんとかしこまってすわり、静寂していたようです。
そんな中で、小野のだじゃれは静かに響き渡りました。
小野という人は、めげない方です。たとえダジャレが静寂しか生み出さなかったとしても、心が折れることは決してありませんでした。指導の内容はもちろんゆる体操。まずは固まった心を解す必要があります。ダジャレや小話を繰り返すうちに、生徒たちにはとまどいが生まれ、先生の間には失笑が生まれました。校長先生には我慢が生まれました。小野のダジャレが続きました。校長先生は出て行きました。
学校の部活動全てを指導して欲しい、という校長先生の要望も立ち消えとなってしまいました。やりすぎって、よくないんですね。
校長先生の期待した指導は武術家としての高岡英夫に限定されていたようです。さらに小野といえば、元は空手の有名選手。さらに高岡英夫の弟子であるということで、その指導も武的なものを期待されていたようです。秘伝という雑誌は自分もときおり買いますが、まじめとおふざけの振り子でいうと、まじめの要素が90%。誤解されるのも無理はありません。
けれど、小野先生のしたことですから、やはり意味はあるものです。校長先生はゆる体操ではなく、それ以外の専門トレーニングを想像していたと思うのですが(センターや裏転子などの)、ゆる体操を抜きに専門トレーニングをやると、いろいろと弊害が起こると思われます。
こちらは、書くと問題があるかもしれませんが。
大阪のトップセンター入門に出たときの話です。私の話になってしまうので、恐縮です。
この講座では有名なウナプレスの講義が始まりました。三人一組で習います。若い男性の方と組むことになったのですが、消しゴムに乗せた足も胴体もカチコチにしめておられます。指導の詳しい内容はお伝えできませんが、パートナーの体を手でさすって、固いところは指摘してあげ、さらにほぐれるようにさすります。
とにかくふくらはぎ、腿前、腰背筋までカチコチになっています。体の角度や向きにも問題はあるのですが、これはそもそも力が抜けていないのではないかと、少しショックを受けた覚えがあります。専門のトレーニングの前に、まずはゆる体操を十分に行うことの重要性を認識いたしました。(ちなみに講座では、ゆる体操がふんだんに取り込まれております)
自分も昔は同じように固く、軸タンブリングの練習をしても、腿前がはる、背中の首回りはがっしり固まりだす、悪影響しか出ないということで、軸タンブリングをやめてしまいました。
上達したい、という思いが強いと、ついあせって専門トレーニングをやりたくなるものですが、その気持ちは抑えて、ゆる体操に専念した方がよいと思います。
肩ユッサユッサ体操やイルカクネクネ体操など、軸タンブリングの動作に似ている体操を行った方がよいと考えました。これらの体操は、センターを育てる、というのは潜在的な課題になっていて、とにかく〝ゆるめる〟ということに主眼がおかれています。今も軸タンブリングは再開しておりません。いずれ講座に出て、正しい方法を学んでから練習したいと思います。
センターをトレーニングすると、めげない心も生まれるのかなあ……
では、また来週。
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